数十年前までは、新卒で入社した職場で定年まで働くことが当たり前だったのですが、いつしかその時代も終わり、ここ数年では転職=仕事から逃げという固定観念から転職=スキルアップという認識に変化しています。しかし、一方でスキルアップのためではなく、自身のために転職をする人もいます。
特に、証券会社は無理難題なノルマを掲げられることも少なくなく、未達成ならまるで体育会系のクラブのように上司から罵詈雑言を浴びせられる、なんてことも会社によってはあり得ます。
こうして心身共に疲弊し転職を決意される方々も一定数おり、決して綺麗事では済まされません。そこで今回は、証券会社に勤めているが転職を考えている方、そのご家族向けにおすすめ転職先を紹介していきます。
そもそも証券会社の何が大変なのか?
証券会社に対する世間の持つイメージは、やはり給料がいいことです。就活中の大学生が選ぶ人気の職業の中にも、証券会社はしっかりランク入りしています。
では、なぜ給料が高いのかを最初に解説していきます。このような証券会社の主な収入源は、株の売買により発生する手数料と貸株料、顧客の代わりにブローカー業務を行うことでの収入が多くあります。
また、一度の取引で売買されるお金の額も関係しています。こうして、高給取りとなるのですがその道は決して楽ではありません。
支店配属となり個人の顧客向けに営業を行う
海外では当たり前のように取引がされている証券・株式投資ですが、日本では未だにこれらに対し博打やギャンブルといった認識が強く残っています。実際、証券会社は毎日のお金の動きに目を光らせ常に情報収集をしているのですが、株式投資に対し説明をしても納得されない人が多いようです。
そして、このような人に対し営業を行い新規顧客を獲得していくのですが、これが大変なのです。
無理難題なノルマ
さらに、追い打ちをかけるかのように達成するのは厳しいノルマを毎月課せられるケースも多々あります。もちろん営業職にはつきものだという意見もあります。
そして、そのノルマ達成に向けて上司からのプレッシャーも半端ではなく、未達成となってしまった場合では、上司から厳しく責められるというケースも少なくありません。
つまり、証券会社は結果が全てであり、結果を残せる人が生き残れる世界なのです。新規での顧客集めの際、また名刺集めの際はスムーズに行くのに、その後の電話営業をし出すとことごとく断られるということもざらにあります。
証券会社を信用している人が少ない
これは、投資=博打・ギャンブルと思っている人に多い考え方ですが、これによって証券会社を信用している人は少ないのが現状です。しかし、証券マンにはノルマがあるため、顧客を選んでアポイントメントすることはできません。
したがって、先述した投資=ギャンブルと考えている人に対しても当然営業をしなければなりません。しかし、これが非常に難しく、いくらすごい営業スキルを習得した証券マンでも中々難しいのです。
投資というものにリスクはつきものですが、今の日本人の多くがギャンブルと同様のものだと考えていることは確かです。ハイリスクハイリターンの投資をしたいという個人の新規顧客を獲得するのが非常に困難、かつ自身を信用させることから始めると、非常にコスパの悪い仕事となってしまいます。
こうした事情からも証券マンがしんどいということが分かると思います。そして、何より顧客・上司から怒鳴られ・脅されたりしながらノイローゼになってしまう人なども報告されています。今、転職を考えている人の中には、このような状態の方もいると思います。
あなたの人生が同じ道を辿らないためにも、次項の証券マンが有利な転職先をぜひ参考にしてください。
証券マンが転職前にすべきこと
証券マンという仕事は、非常に大変な仕事です。しかし、多くの新卒社会人はその実態についてあまり知らないこともあるでしょう。
そして、その実態を知った時には既に心神喪失している可能性もあります。したがって、そう感じた場合には手っ取り早く転職した方が良いでしょう。
しかし、証券マンとして得た営業スキルは活かしたいところです。そのため、本項では証券マンの営業スキルが遺憾なく発揮できるであろう転職先を紹介していきます。
証券マンが転職前にすべきこと
実際には転職前からしっかりとした準備をする必要があります。
自己分析
転職を考えている証券マンは基本給・労働条件・福利厚生・スキル(資格を含む)を軸として転職先を考えている方が多いです。しかし、仮に給料面や労働条件以外の理由で転職を考えているのであればこれを軸とすると元の証券会社で働くことと同じとなってしまいます。
したがって、まずは自己分析をして本当に証券マンに自分が向いているのかはたまた他職種に転職する方がキャリアを長く積めるのかをはっきりさせた方が良いのです。そして、軸として考えることは自身の証券会社でのキャリアと自身にどのような強みがあるのかをしっかり分析していくことが大事です。
たとえば、毎月の厳しいノルマをしっかりこなしている人であれば、それをこなすだけの営業スキルがあります。顧客との信頼関係をしっかり築けるのであれば情報収集やお金の流れをしっかりと把握し顧客のニーズに応えることができる優秀な社員だったということです。
転職の市場の中で証券マンが何に有利なのかを考える
転職と言っても色々な業種があります。しかし、営業マンがいきなり技術職へ転職しても活躍することは中々困難です。
このように、転職先にも欲しい人材とそうでない人材がいるので、もし先述したような労働条件や給与面を軸として転職活動をしている証券マンは自身の希望する転職先に出会うことはできないでしょう。
したがって、証券会社で勤めてきたからこそ得た強みをしっかりと発揮できる転職先を見つける必要があります。たとえば、証券マンの強みの一つとして周りとは比べ物にならない程の営業力がありますし情報収集の能力にも長けています。
そして、このスキルは自身の好きなものと上手くマッチングすることでかなり良い営業成績を挙げることが可能です。さらに、お金の流れや動きに対し非常に敏感でこのスキルを役立てる場面も色々あります。
そして何より社会人になっても体育会系程の上司・顧客の罵詈雑言を浴びせられる日常に耐えてきています。そのため、その日常を耐え抜くだけの忍耐力や精神力があるのです。
仕事は慣れるまで失敗の連続ですが、他の職種ではその失敗に対しフォローをしてくれる先輩・上司がいて理不尽に怒られることはありません。
転職先として証券マンにオススメなのは?
転職前にすべきことを解説してきました。転職先として証券マンにオススメなのはどこでしょうか?
コンサルティング・外資系・銀行
証券会社で培ったスキルを発揮しながらキャリアアップしたいという人にはオススメです。
コンサルティングでは、資料作成、プレゼンスキル、お金関係の知識・経験、信頼関係の構築に長けている証券マンには向いているでしょう。
総合職の営業
こちらは今までの激務から開放され、その間に失ったワークライフバランスを取り戻した人にオススメです。残業がないとはいいませんが、証券会社よりは明らかに楽で多くの場合無理なノルマを強いられることもありません。
それでいて今まで培った営業スキルは発揮できる為、非常にオススメです。しかし、収入は幾分か減少する可能性は高いです。
まとめ
今回は、証券マンが転職する理由やオススメできる転職先を解説しました。今の状態で体を壊して一生働けなくなるのであれば、転職を真剣に考えて欲しいです。
特に、自己分析をした上で、どのような理由で転職を考えているのかをはっきりさせてから選択してください。決して早期に決断するものではありません。
みなさまの転職活動が無事に成功することを祈っております。
証券リテール営業からの転職はこちら!
↓↓↓