最近話題となっているIFAですが、その働き方にはいくつかの種類があるのをご存じでしょうか?
そこで今回は、IFAの働き方に伴う報酬体系や勤務形態について解説します。
IFAの雇用形態と給与体系は?
IFAの雇用形態は以下の2通りがあります。
○業務委託
○正社員
それぞれの給与体系はどうなっているのでしょうか。
業務委託
業務委託は、IFA法人と業務委託契約を結ぶ方法です。業務委託を行う場合は、内閣総理大臣の許可などを得た上で、IFA法人に所属して業務を行っていきます。
業務委託IFAには固定給がなく、『完全歩合制』となります。入社時に決定するインセンティブ率に応じて、取引手数料の一部を報酬として受け取ることができます。そのため、お客様を開拓して口座開設をした後、取引が発生した場合にようやく報酬が発生します。
さらに、「生命保険募集人資格」を保有していると、金融商品だけでなく保険の販売も行うことも可能です。また、この場合も、保険の販売会社から販売手数料の一部を報酬として受け取ることができます。そのため、IFAにはこの資格を有する人が多くいます。保険会社が売りたい商品に対しては、報酬が上乗せされていることもあるため、商品知識を身につけることで、さらに収入がアップする可能性もあるでしょう。
そして、保険会社やIFA法人によって、IFAへの報酬の還元率が違うため、自分の目でしっかりと見極めて決めることが重要になります。
正社員
正社員IFAは、社員としてIFA法人に所属する方法です。出社日や勤務時間が決まっており、労働条件に従って勤務することとなります。
給与は、『固定給+賞与』で支払われるケースが多く、会社の業績によって賞与が変動します。
また、『固定給+インセンティブ』で給与が決定するような働き方もあります。
固定給は20〜30万円、インセンティブ率は30〜40%程度のところが多く、最低限の固定給与を毎月もらいつつ、成果に応じてインセンティブがもらえるという、業務委託と正社員とのいいところ取りのような働き方ですね。
業務委託で働くメリット・デメリットは?
次に、IFAを業務委託で行うことのメリットとデメリットを紹介していきます。
業務委託で働くことのメリット
業務委託で働く主なメリットは、2つあります。
自分の努力次第で収入を青天井にすることができる
1つ目は、自分の努力次第で収入を青天井にすることができます。業務委託は完全歩合制のため、自分がやった分だけ収入に跳ね返ってくるのです。
前述したような「生命保険募集人資格」をはじめとした資格を持つことで、金融商品だけではなく、幅広い商品の仲介や販売ができます。ということは、それだけ収入の柱も多く持つことができるでしょう。
また、「事業承継」などのアドバイスも可能です。かなり複雑な業務であり負荷がかかる業務ですが、その分、完了後の達成感と報酬が帰ってくるでしょう。
仕事への取り組み方は個人によって違いますが、やりがいがあることは間違いないでしょう。
時間や場所を選ばずに仕事ができる
2つ目は、時間や場所を選ばずに仕事ができることです。業務委託のため、出社時間や勤務時間、勤務場所などが自由です。しっかりとした知識を持てば、どこでも仕事をすることができます。
顧客の中には、平日の夜や、土日の面談を希望されることもあるでしょう。会社に勤めていると対応が難しいことが多いですが、業務委託であれば対応ができます。差別化にもつながるでしょう。
ただし、過度に対応しているとプライベートの時間がなくなることもあるので、注意が必要です。
業務委託で働くことのデメリット
業務委託で働くデメリットは3つあります。
成果を出さなければ収入がない
1つ目は、成果を出さなければ収入がないということです。これは業務委託や個人事業主として働く方にはつきものです。
成果を出せば収入を伸ばせるという反面、成果を出さなければ収入がありません。顧客との関係性をしっかりと構築できなければ、あなたのもとから離れて行ってしまう可能性もあります。
また、業務をおろそかにしてしまい、顧客の信頼を失ってしまえば、何ヶ月も成果が出ないという可能性も否定はできません。ひとつの行動が収入や信頼関係に直結するということを自覚しなければなりません。
IFAの事務負担が多い
2つ目は、IFAの事務負担が多いということです。
業務委託IFAは基本的に全ての業務を自分で行います。書類・申請書の提出や、郵送業務なども自分で行う必要があるので、業務負担が大きくなるでしょう。
また、業務委託ということもあり、確定申告などの作業も行わなければなりません。
もちろん、ある程度余裕があれば、税理士などに確定申告をお願いできるかもしれませんが、経済的に余裕ができない場合は、事務作業と営業活動を並行して進めていかなければなりません。かなり大きな試練が待っているでしょう。
休日でも顧客対応を求められる時がある
3つ目は、休日でも顧客対応を求められる時があるということです。業務委託は休日があってないようなものなので、顧客の都合や相場状況によっては、休日でも顧客のもとへ行かなければなりません。
顧客を多く持っている人ほど、さまざまな対応が求められるので、休日を返上して働かなければならないことが多くなるでしょう。
自分で休日と定めても、顧客の状況次第では、対応に追われるということをリスクとして認識する必要があります。
しかし、顧客からすると、長期でお付き合いしていく上で、困った時に素早く対応してくれるIFAがいることは安心につながるでしょう。大事な資産も任せることができる存在として、高く評価されるでしょう。
正社員として働くメリット・デメリットは?
もうひとつの働き方である正社員のメリット・デメリットを説明します。
正社員として働くメリット
正社員のメリットは2つあります。
安定して給料が支払われる
1つ目は、安定して給料が得られることです。業務委託は収入が不安定な面がありますが、正社員は他の会社同様に固定給が支払われます。突然収入が大幅にダウンするなど、収入面で困ることはほとんどないでしょう。
また、社内のシステムを使えたり、営業活動に関する交通費や交際費は会社負担です。福利厚生の待遇があるのも正社員の特権になるでしょう。
転勤がない
正社員IFAで働くことのメリットの2つ目は、転勤がないということです。多くの会社は転勤がありますが、IFAでは、転勤がありません。
他の企業のように、担当が変わって引き継ぎをすることもなく、顧客と長いお付き合いをすることが可能です。また、転勤がないことで、ご自身や家族のライフプランなども考えやすくなるでしょう。
正社員として働くデメリット
正社員で働くデメリットは3つあります。
業務委託IFAに比べると収入が上がりにくい
1つ目は、業務委託IFAに比べて収入が上がりにくいということです。固定給があり、業務委託に比べてリスクや負担がない分、還元率が低い傾向にあります。
一概には言えませんが、営業成績がよい方や、「リスクは大きくても、稼ぎたい」という方は、業務委託として働くことも視野に入れてもよいかもしれません。
ノルマがある
2つ目は、ノルマがあるということです。ここに関しては、顧客に対して親身な提案ができるようにノルマを設定しないところもあれば、会社や商品ごとにノルマを設定するところもあります。
法人ごとの方針をしっかりと理解した上で判断することをオススメします。
出社する必要がある
3つ目は、出社する必要があるということです。現在では、リモートワークが進んできているため、在宅ワークを許可しているところもありますが、基本的には出社して業務を行うところもあります。
IFA法人の規約に則って勤務することが求められます。こちらも確認が必要になります。
まとめ
今回は、IFAの報酬形態、正社員や業務委託として働くことのメリットやデメリットをご紹介してきました。
どちらの体制で働くにしても、メリットやデメリットはついてきます。また、ご自身がどのように働きたいかによっても違ってきます。
したがって、お互いのメリットデメリットをしっかりと確認し、後悔しない転職や独立をして頂きたいと思います。
悩んだ時には、転職エージェントに相談してみましょう。
国内には、マイナビエージェントやビズリーチなど、さまざまなエージェントサービスがあります。
そのなかでも、IFAへの転職に特化したサービスが、アドバイザーナビの『IFA転職』です。
IFAに特化している分、業務委託と正社員の具体的な働き方のイメージや、各IFA法人の方針など詳しい情報を聞くことができるでしょう。転職エージェントが全員証券会社出身なので、業界への理解も深く、頼りになるでしょう。
無料で相談できるので、まずは話を聞いてみるのが良いでしょう。
\ IFAへの転職を検討している方必見 /