昨今、資産形成や資産運用のパートナーとしてIFAが注目されています。IFAとして活動するために、所属または委託契約を交わすのがIFA法人です。
そこで今回は、IFA法人の特徴や選び方を解説します。
IFAへの転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
IFA法人とは?
日本国内では少子高齢化が進み、老後資金への不安が大きくなっています。また、昨今の円安や物価高騰も相まって、資産運用や資産形成への関心が高まってきています。
そして、お金持ちだけが投資家になれるという時代から誰もが投資家になれる時代へ移り変わっています。
そんな中で、お客様のニーズや背景によって幅広く対応するIFAが注目されています。
IFAは金融機関から独立した存在であり、ノルマなどによる縛りがなく、お客様ファーストの投資や金融商品をアドバイスを行っています。
そんなIFAが活動するために所属する場所がIFA法人です。
IFA法人の特徴
IFA法人は、IFA支援サービスをおこなっている証券会社や保険会社などの金融商品を扱う業者と面談を繰り返します。その後、承認が下りると業務委託契約を交わし、財務局にて金融商品仲介業者として登録を受けます。
IFA法人としてスタートするためには、創業メンバーの中に証券外務員が2人以上必要なため、必ず有資格者が在籍しています。
また、従来のノルマ営業から脱するため、会社や特定の商品などにとらわれず、お客様のご希望を第一優先として提案ができる環境づくりをしているところが多いです。
IFA法人は、金融機関から独立した立場であるからこそ、このような環境を実現することが可能となっています。
IFA法人の選び方
最近では、IFAの名が広まるにつれ、IFA法人も増加傾向にあります。現在、全国には680社(2023年7月31日時点)のIFA法人が存在します。IFAへの転職を考えている中で、どのような基準でIFA法人を選べば良いか分からないという方が多いのではないでしょうか。
以下では、IFA法人を選ぶ際のポイントについて説明します。
報酬、取扱金融商品、ターゲット顧客層、通勤条件、サポート内容などの確認をしながら自分自身に合うIFA法人を選んでいきましょう。
報酬
IFAは、雇用体系によって給与形態も異なります。IFA法人に雇用される方法は2通りあり、正社員型と業務委託型です。
正社員雇用の場合、基本給や賞与など一般企業と同様の給与形態です。提示された条件をよく確認しましょう。
業務委託契約にて所属する場合、手数料の還元率が重要となります。一般的には「インセンティブ率」と言われます。業務委託型IFAの給与は、顧客との取引で発生した手数料の何%(インセンティブ率)が、業務委託手数料としてIFAに支払われるようになっています。給与に直結するため、インセンティブ率は重要となるでしょう。平均的には、50〜65%と言われています。
取扱金融商品
IFA法人によって業務委託契約を結んでいる証券会社が違います。さらに1社のみの商品を取り扱うわけではなく、複数の証券会社と契約できるため、自身が販売しやすい商品を取り扱っている法人を選ぶと良いでしょう。
多くの商品から選択することで提案できる幅が広がるので、お客様のためにも十分な確認が必要です。
IFA法人は証券会社のみではなく、生命保険や独自のファンドも取り扱っている法人もあり、スーパーカーやワインなどさまざまな形でお客様のニーズに合う長期的資産形成や運用ができる体制を整えている法人もあります。
ターゲット顧客層
IFA法人によってターゲットとする顧客層が違います。富裕層顧客に向けてサービスを提供している法人が多く、経営者のような個人のみではなく、企業に対してもサービスを提供しています。
中には、富裕層のみに限らず一般の個人向けにサービス提供や情報発信をして、資産形成や運用の必要性を伝えている法人もあります。
通勤条件
正社員雇用体系の場合、毎日通勤することとなります。自宅から通いやすい、保育園の送迎の通り道など、自分自身にとって利便性がよい場所に勤務地があるかを確認しましょう。基本的には転勤がないので、勤務地での営業活動がしやすいかということも重要です。
IFA法人の中には、全国に何箇所も支店を配置している法人もあり、相談に応じて支店配置を考えてくれる場合もあります。
サポート内容
証券会社や銀行に当たり前にあった事務機能ですが、IFA法人にはないことが多くあります。
IFAが営業活動に専念できるよう、営業事務を請け負う事務員の有無を確認しましょう。営業活動をしながら事務作業を行うことは、大きな負担となることもあります。
また、コンプライアンス体制についても確認しましょう。
業務委託で働いていると、発注ミスや万が一訴訟された場合の損害賠償は、IFA負担となるケースが多いです。
自由な提案ができる環境を求めてIFAになる方も多いですが、ある程度のコンプライアンス体制は自分の身を守るためにも必要です。
顧客に対して最適な提案をするためには、最新の情報が必要となることから常に新しい情報を入手していかなければならないので、所属しているIFA法人がセミナーや資格を取得するための支援など、自己啓発サポートの有無も確認しましょう。
転職におすすめなIFA法人6選
設立の新しい会社が多いですが、経営陣が大手証券会社出身であるなど、プロフェッショナル集団が多く在籍している企業です。
IFA法人の中には、動画にて社内の雰囲気などを説明してくれるところや転職するためのコラム記事を紹介している法人もあります。
これらの情報を上手く活用して、自分自身に合った働き方のできるIFA法人を探しましょう。
CSアセット株式会社
【設立】2012年
【HP】https://www.cs-asset.co.jp/
【拠点】名古屋(本社)、全国19支店
【雇用形態】業務委託
【所属金融商品取引業者】楽天証券株式会社/あかつき証券株式会社/株式会社SBI証券
大手証券会社出身の営業員が多く、仕事に対しての経験や知識の良い部分を共有し、営業活動を行っています。
インセンティブ率を高く設定し、所属代金をなくすことで、手数料目当ての無理な売買を防ぐなど顧客本位の営業がしやすい環境を整えています。
また、パソコン・株価用モニターディスプレイ・電話・デスク・名刺といった備品類も、無償で用意してくれます。顧客獲得を目的としたセミナー開催のサポートも行ってくれるなど、手厚いバックアップ体制が整っています。
ファイナンシャルスタンダード株式会社
【設立】2012年10月
【HP】https://fstandard.co.jp/
【拠点】東京(本社)、大阪、福岡
【雇用形態】正社員
【所属金融商品取引業者】楽天証券株式会社/株式会社スマートプラス
アドバイザーの付加価値を見直し、常に追求しながら進化することや人に焦点を当てた経営と長期的な資産形成などをお客様とのお約束として掲げています。
目標を有したコンサルティングを実現すべく、複数のアドバイザーや専門家と議論した上で客観性や再現性のある戦略の提案をしています。お客様の資産形成をサポートすることこそ社会的使命であり、挑戦しがいのある仕事として捉え、熱意に溢れ、共に成長していける人材を求めています。
ASSET BANK株式会社
【設立】2019年5月
【HP】https://assetbank1.com/
【拠点】大阪(本社)、東京
【雇用形態】業務委託
【所属金融商品取引業者】株式会社SBI証券/楽天証券株式会社/東海東京証券株式会社
富裕層のお客様に向けて、有価証券を中心に資産運用の資産ソリューションを提案しています。
金融商品だけではなく、不動産やアート、ワイン、スーパーカー、ファンドやM&A、相続、事業継承、ベンチャー投資支援など多岐にわたります。
お客様のニーズに応えられるよう専門分野のプロフェッショナルが対応するといった取り組みをしてくれる企業です。
株式会社アイ・パートナーズ フィナンシャル
【設立】2009年2月
【HP】https://www.aipf.co.jp/
【拠点】横浜(本社)、全国20支店
【雇用形態】業務委託
【所属金融商品取引業者】楽天証券株式会社/株式会社SBI証券/あかつき証券株式会社/東海東京証券株式会社/野村アセットマネジメント株式会社
金融の営業職に従事する方々にIFAとして活躍できる舞台を提供し、投資するお客様からのご要望に応じてIFAを紹介する企業です。
IFAをリスペクトすることは、お客様重視の実現につながるという考え方のもと、IFAの力でお客様を豊かに、そしてIFAが豊かになるといったお互いが豊かになるための選択肢を与えてくれる企業です。
株式会社YSKライフコンサルタンツ
【設立】2018年1月29日
【HP】https://ysklc.co.jp/
【拠点】京都(本社)、全国17支店
【雇用形態】業務委託
【所属金融商品取引業者】楽天証券株式会社/株式会社SBI証券/あかつき証株式会社/東海東京証券株式会社/株式会社スマートプラス
IFAの満足度を高めて豊かにすることが、その先にいるお客様を幸せにするという理念を掲げ、金融サービスの担い手であるIFAが働きやすい環境を提供しています。
安心して営業活動が行えるよう、本社事務やコールセンター、税制や相続などの専門的な業務を担う顧問税理士、相続診断士、リスクマネジメント専門のスタッフ等のバックアップ体制を完備。
紹介制度やプレイイングマネージャー制度、長期休暇制度など、IFAのさまざまなワークスタイルのニーズに応えられる制度をそろえているため、自身に合った働き方が実現できます。
ひびきフィナンシャルアドバイザー株式会社
【設立】2012年2月
【HP】https://www.hibiki-fa.co.jp/
【拠点】東京(本社)、名古屋、大阪、梅田、金沢、広島、福岡、鹿児島
【雇用形態】正社員、(業務委託)
【所属金融商品取引業者】楽天証券株式会社/株式会社SBI証券/あかつき証券株式会社/東海東京証券株式会社/ひびき証券株式会社/日産証券株式会社
国内初となる取り組みとして、証券会社の対面個人向け事業部門をIFAへ業態転換させた会社です。
現在では株式や投資信託などだけでなく、保険商品や独自のファンドなど幅広いアドバイスができるようサービス展開をしています。
中長期的資産形成がしやすい富裕層へ向けてサービス提供を行っています。また、金融に限らず、相続や事業継承などお客様のニーズに合わせてプロフェッショナル集団が問題を解決します。
金融機関に所属していたキャリア、専門家とのネットワークをそのまま活かすことが可能です。
IFAへの転職を考えたら
以上、この記事では、IFA法人の選び方とおすすめのIFA法人6社をご紹介しました。
IFAへの転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
とは言え、IFA業界はまだまだ情報量が少ないでしょう。自分で調べるにも限界があるので、IFAへの転職は転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職エージェントは、IFA法人との繋がりが深く、各社の細かい情報も持ち合わせています。IFA法人によっては、転職エージェント経由での採用に、特別なインセンティブ率を設けているところもあるようです。利用しない手はないですね。
国内には、マイナビエージェントやビズリーチなど優良サービスが多数あります。
その中でも、IFAへの転職はアドバイザーナビ株式会社の『IFA転職』がおすすめです。
野村證券のOBが立ち上げた会社であり、エージェント全員が証券会社出身なのでスムーズに話ができるでしょう。
無料で相談できるので、まずは話を聞いてはいかがでしょうか。
\ IFAへの転職を検討している方必見 /